長尺撮影について
当院ではさまざまな検査機器を導入しています。今まで、X線(放射線)被ばく量の解説や、MRI検査についてのQ&Aなどをご紹介していますが、今回は、長尺撮影についてご説明します。
長尺撮影とは
健康診断や骨折した場面などで撮影するX線レントゲン撮影は「17×17インチ」のサイズが一般的ですが、長尺撮影は「もっと長い部位」を一度に撮影でき、自然な状態で骨の位置関係を調べることを目的とした撮影法です。当院では、整形外科の患者さんを撮影することが多く、全脊椎(頸椎から骨盤まで)や下肢全長(骨盤から足のつま先まで)を一度に撮影します。少ない線量と短時間での撮影が可能となるため、患者さんへの負担も軽減できます。
長尺撮影の種類について
長尺撮影で行う「全脊椎撮影」と「下肢全長撮影」についてご説明します。
全脊椎撮影
全脊椎撮影は主に側弯症(背骨が曲がっている)の患者さんに行います。背骨全体を撮影することで、背骨がどのようにどれぐらい曲がっているのかを診断・計測します。
下肢全長撮影
下肢全長撮影は主に変形性膝関節症の患者さんに行います。足に体重がかかるように立った状態で撮影し、変形による「足の軸のズレ」を計測します。膝関節人工関節全置換術(TKA)の手術をされる方は、手術の前と後に撮影を行います。定期的に撮影を行いズレがどの程度まで改善できているのかを確認します。
当院の機器について
当院では、X線テレビ装置(SONIALVISION G4)にて長尺撮影を行っています。
長尺撮影以外に通常のX線透視検査・骨密度測定(Smart BMD)、デジタルマルチスライス断層(Tomosynhtesis)など多様な機能を備えています。幅広い年齢・体格に合わせた設計のため、安心・快適に検査が行えます。詳細は放射線部ページをご確認ください。
放射線部