採用情報 Careers

当院の取り組み

地域のみなさんに対して

2021年4月から整形外科の土曜日午後診療を開始し、月曜日から土曜日まで整形外科と小児科の午前・午後診療を行っています。毎年11月には地域交流祭を開催し、健康教室や子ども向けイベントなど地域の方々をお招きした活動を行っています。また、近隣の医療機関にむけた地域連携交流会を行い、日々の診療にて連携が取れるよう努めております。

サポート活動について

西宮回生病院は2021年からはJリーグのガンバ大阪とスポンサー契約を締結し、2022年からSWH西宮フットサルクラブとスポンサー契約を締結しました。当院の整形外科医や理学療法士が医療提供・リハビリ提供を行っており、プロ選手以外にも近隣の大学のチームドクターやトレーナー活動を行っています。

地域密着多機能病院

地域に必要とされる適切な医療と機能

私たちは「自分たちのやりたい医療」ではなく「地域に必要とされる医療」を提供することを目指しています。当院は地域の状況や成り立ちに合わせて提供する医療の内容を変え、地域の医療・福祉事業所や行政などと密接に連携し、地域に必要とされる機能を提供する「地域多機能病院」を目指しています。世界一の超高齢社会である日本において、高齢者医療のノウハウが重要視されるようになりました。慢性期医療を提供してきた高齢者医療のパイオニアとしてこれからも研鑽を重ね、日本の医療に貢献します。

診療の質をさらに高め在宅サービスを強化

病気やけがにより医療や介護が必要になっても、住み慣れたご自宅などで自分らしく生活できることはひとつの理想です。日本では 2025 年ごろに高齢患者が激増すると予測されており、在宅サービスの充実がより一層求められています。そのため、当院では在宅サービスをさらに強化するために、努力していきます。また、明確な指標を設けて「診療の質」を評価する取り組みである「Quality Indicator」を測定し、病院の質向上に生かしていきます。

「やっていること」「やっていないこと」

私たちは「患者さんにとって良いことは損してでもやる」を実践するため、日々努力を重ねています。

やらないこと
  1. 救急患者の受け入れ拒否
    救急患者を容易に断らず、積極的に受け入れを行なっています。医師自身の能力や病院の機能を超えた患者まで取る必要はありません。私たちは「診れる患者を必ずみる」を実践できるよう、医師の統計をデータ化し、医師一人ひとりと話をしています。
  2. 患者の選別や追い出し
    報酬点数の高い低いによる疾患での選り好みや、認知症で手間がかかる患者やリスクの高い重症患者の受け入れ拒否、期限が切れたから状態がどうであれ退院を進めるなど、私たちは患者さんの選別をしません。さまざまな病棟や機能を合わせ持つことで、あらゆる状態の患者さんを受け入れています。
  3. 経費削減・責任回避のための転院
    例えば回復期リハビリテーション病棟で、誤嚥性肺炎になったら?薬剤費や手間が増えて、死亡リスクがあるからと、もっともらしいことを言って急性期病院へ転院させることは、患者さんにとって本当に良いことなのでしょうか?回復期病院でしっかり治療する力を持っていれば、急性期で起こる廃用症候群を起こさずにしっかりと肺炎も治すことができるのです。
  4. リハビリテーション持ち出しの節約
    地域包括ケア病棟の施設基準は「リハビリの必要な患者に対し1日平均2単位以上のリハビリを実施する」です。「リハビリテーションの必要な患者に対し」と、対象が曖昧な表現になっているため、リハビリテーションの必要がない患者さんが多いことにすると、リハビリスタッフの数を減らしてコストを減らすことができます。また、2単位以上提供する義務はありませんので、多くの病院が2単位ギリギリを目指しているように思います。地域包括ケア病棟に入院する患者さんにおいて、リハビリテーションの必要のない患者さんはいません。私たちは、収益に関わらず患者さんのためにリハビリテーションを提供します。
  5. 高額薬剤使用患者の受け入れ拒否
    高額薬剤を飲んでいるせいで、リハビリの機会を与えられないという状況にならないよう、お薬の状況に限らず、患者さんを受け入れリハビリテーションを提供します。
やっていること
  1. 厨房を自前で運営
    患者さん一人ひとりの食形態や好みや食事量に合わせて調理をしていると、外部調理では細かな調整ができないうえ、お金もかかってしまいます。自前でやれば、面倒なことでも細やかな対応でも、厨房内での体制を整えておけば、ちゃんと実施できます。厨房スタッフを拡充させて、患者さんのための食事づくりをしています。
  2. 医療材料・食材・薬剤を一括購入
    損してでも患者さんにとっていいことをやり続けるためには、コストを下げてもいいもの、安くできるものは安くする努力を最大限行うことです。平成医療福祉グループで一括購入をすることで、各コストを下げて、その分を患者さんのために使えるよう、我々は仕入れを安く抑えることに本気で取り組んでいます。
  3. 経管栄養剤を作っている
    グループ関連の工場でPEGペーストという、天然濃厚流動食の胃ろう用の半固形栄養剤を作成しています。消化態ではない半固形栄養剤はこのPEGペースト以外には生産されていません。天然食材をミキサーにかけて作っているので、通常の食事同様に残渣や食物繊維が含まれているため、腸管の廃用性萎縮が起こりにくく排便のコントロールも良く、バクテリアルトランスロケーションなどの問題も起こりにくいと考えています。
  4. 自社製カルテを使ってる
    私たちはカルテは業務を導くと考えています。カルテでできないことは業務から外れていくでしょうし、カルテの機能に合わせて業務は組み立てられていきます。他社カルテを使用しているとそのカルテに業務が導かれ、自分たちの良いと思う医療がしにくくなるという考えのもと、私たちの良いと思う医療に合わせた自社カルテを作成しています。平成医療福祉グループのシステム事業部にてカルテ開発のためにスタッフを拡充しており、現在、システム開発、保守、導入、インフラ、サポート、IT推進課など全部署合わせて100人を超えるスタッフが在籍しています。
  5. 慢性期・回復期 QI (クオリティインジケーター)を独自作成
    急性期向けのQIはたくさんありますが、慢性期・回復期向けのQIはこれまであまりありませんでした。平成位医療福祉グループでは、これまでのノウハウを生かし、これを独自に作成して運用しています。システム事業部でQI管理システムを作成し、電子カルテからデータ抽出して日々更新されるようになっています。膀胱留置カテーテル抜去率とか、エネルギー必要量充足率、筋肉量増大患者率など、重要な項目がしっかりとデータ化・可視化することで、スタッフの気づきや行動につなげています。
  6. 特定看護師の養成を強化
    特定看護師(特定行為研修を修了した看護師)とは、 医師の判断を待たずに医療行為を実施できる看護師のことで、グループにはすでに100人もの特定看護師が在籍しています。また、医師の負担をとるタスクシフティングの意味もありますが、あちこちで働きなかなか指示を出せない医師がやるよりも、患者さんのそばにいる時間の長い特定看護師が迅速に判断し、丁寧に処置してくれることで、医療の質自体も向上されると考えています。

グループとしての取り組み

絶対に見捨てない。

西宮回生病院が所属する平成医療福祉グループでは「絶対に見捨てない。」を理念に、リハビリテーションを中心とした慢性期病院としてPost Acute Care(急性期を経過した患者さんの治療)のレベルを上げることにより患者さんが在宅復帰できることを目指して、「良質な慢性期医療がなければ日本の医療は成り立たない」という気概で頑張ってきました。

また、理念実現のために職員への行動指針をたて、より良い医療・福祉の提供に努めています。

  1. 全人的な医療福祉を提供します
  2. 気づける人になります
  3. 見て見ぬふりをしません
  4. クライアントを自分や家族に置き換えて考えます
  5. クライアントにとって良いことは損をしてでもやります
  6. 失敗や変化を恐れず、自らが率先して提案します
  7. 経験や常識にとらわれず新しいことに挑戦します
  8. 多様な価値観を尊重します
  9. あらゆる差別をしません
  10. 職場内カーストをなくし、全ての職種と対等に対話します
  11. 医療福祉のデータ集積・研究・発信を続けます

グループの考える「チーム医療」

回復期・慢性期医療は、患者さんの命を脅かす主病の治療が使命である急性期医療とは役割が異なるため、慢性期医療を行うには専門分野にとらわれない幅広い知識と、医療・リハビリテーション・看護・介護・栄養など職種横断的な知識がより重要となります。

人間は年齢を重ねるほどにさまざまな身体的問題が積み重なっていきます。大病をしたり、障害を抱えた場合にはさらに多くの問題が積み重なります。回復期・慢性期病院に入院してくる患者さんの多くはそのような人たちであり、大小さまざまな問題を複数抱えています。解決すべき問題が一つではなく、複数同時に存在していること、そしてそれらの問題がお互いに関連しているため、複数の問題を同時に解決しなければならないことが、回復期・慢性期医療のもっとも難しいところであり、そしてやりがいとなるところでもあります。そのような患者さんの問題に同時に対応することなど、専門職一人でできるわけがありません。患者さんに関わる全てのスタッフと協力して対応しなければ実現は不可能です。回復期・慢性期医療においてチーム医療が機能していなければ良い成果(アウトカム)は絶対に達成されません。

平成医療福祉グループでは、創業以来チーム医療を重要視しており、さまざまな取り組みを行ってきました。これからもグループの全病院でさらに良いチーム医療を実践するための取り組みをあらためて検討し、実行します。

質の向上プロジェクト

グループでは、病院の診療の質を上げるために、独自の評価体制とその改善方法を整備しています。また、その改善に必要な能力向上のための研修制度までを含め、「質の向上プロジェクト」として、サポートを行っています。

Quality Indicater(QI)

明確な指標を設けて「診療の質」を評価します。診療の質を評価するため指標はグループの特性に合わせて独自に作成、数値によって「気づき」が可視化されるため、PDCAサイクルを繰り返すことが可能になります。多くの病院を横断的に比較するのではなく、それぞれの病院における診療の質を、時系列で改善することが目的です。

評価項目の例

評価項目:入院(全病棟共通)

  1. 病床利用率、平均在院日数
  2. 死亡退院患者率
  3. 褥瘡発生率
  4. 褥瘡発生リスクの高い人に対する体圧分散寝具の使用率
  5. 転倒・転落発生率 / 転倒・転落による損傷発生率
  6. 口腔ケア実施率
  7. 身体抑制率
  8. ポリファーマシー率
  9. 必要栄養量充足率
  10. 診断記載率
  11. 中心静脈カテーテル挿入術の重篤合併症発生率
  12. 中心ライン関連血流感染(CLABSI)発生率
  13. 肺炎患者における抗菌薬投与前の血液培養実施率

評価項目:入院(病棟別:回復期リハビリテーション)

  1. リハビリテーション実績指数
  2. リハビリテーション提供単位数
  3. 筋肉量が増加した患者の割合
  4. 運動後BCAA付加率
  5. 経口摂取移行率
  6. オムツ使用率
  7. オムツ離脱率
  8. 膀胱留置カテーテル抜去率
  9. 病衣使用率
  10. 離床時間
  11. 入院後14日以内の家屋訪問実施率
  12. 退院後の生活指導ファイルを手渡して説明できている患者の割合
患者満足度調査

患者さんやご家族に対し、病棟や職種ごとに評価をしていただくためのアンケートを実施しています。2018 年 12月からグループ統一の書式を用い、同じ方法で調査を行なっており、病棟ごと、職種ごと、項目ごとの評価が可視化されることで、次に何をすれば良いのかが明確になりました。これからも毎年2回の調査を実施して確実に患者満足度を向上させたいと思っています。

スーパー外部研修補助制度

働く人の自己研鑽をサポートするため、外部での研修を受ける際、参加費や交通費、宿泊費を回数無制限で全額支給する制度です。(規定あり)業務の改善や、質・技術向上にぜひ役立ててください。

グループ学会

病院・施設、部署や役職に関係なくあらゆる内容の演題発表を行うグループ内学会を行なっています。同じ問題や取り組みでも、別の職種や立場から見たときに、新たな発見や気づきを得ることができます。(2021年は新型コロナウイルス感染症の影響でオンラインでの開催)

労働施策総合推進法に基づく中途採用比率の公表

中途採用比率(公表値)
2020
年度 
61%
2021
年度 
80%
2022
年度 
77%