聴力検査について
健康診断でよく行われる「聴力検査」についてご存知ですか?
静かな場所でヘッドホンを耳に当て、ドキドキしながら検査をされたことがある方も多いと思います。
音の大きさと高さをチェックする
聴力検査では「デシベル(dB)」と「ヘルツ(Hz)」という単位が使われます。
デシベル(dB)とはある特定の基準に対しての大きさ(相対値)を表す単位です。
基準レベルを0dB(ゼロデシベル)として、数字が小さいほど静かで小さな音を示し、
数字が大きいほど音も大きいことを示します。
一方、ヘルツ(Hz)は周波数の単位を表しているため、数字が小さい値ほど低音で、数字が大きい値は高音となります。
この「音の大きさ」と「音の高さ」を測定して聴力検査を行います。当院の健康診断では、1000Hzと4000Hzという2種類の音が使用して「右耳」と「左耳」を片方ずつ検査し、何デシベルの音量であれば聞こえるのかを測定します。
2種類の音をチェックする理由
なぜ2種類の音を使用するのかというと、騒音性難聴という病気があるからです。
騒音に長期間晒され続けていると、4000Hzなどの高い音が聞こえにくくなることがあります。
そのまま防音などの対策が取られないでいると、段々と低い音も聞こえにくくなり1000Hzの低い音が聞こえにくくなると日常生活にも支障をきたすといわれています。
その症状がないかどうかを健康診断で発見するため、2種類の音を使用して検査を行う必要があります。
耳の健康チェックも重要な項目
耳は、音で情報を得るためにとても大切な器官です。聞こえている生活が当たり前になっているため、少し「聞こえ」が悪くなってもあまり気にしない人が多いのではないでしょうか?
耳の病気には、ある日突然原因不明で片耳が聞こえなくなる「突発性難聴」などもあり、早めに治療しないと「聞こえ」のレベルが下がったままになる危険性もあります。
耳は年齢とともに聞こえにくくなるものですが、耳の健康も大切にしましょう。
検査部