言葉とコミュニケーションの障害について
周囲の人と、より良い関係づくりに必要な「コミュニケーション」の手段として「話す」ことがあります。日常生活や意思疎通をするときには欠かせない行為です。
親しい人と楽しく話すことも、仕事や生活をするうえでも「当たり前のように使っている能力」だと思います。そんな「話す」ことが、脳の障害などで困難になってしまう場合があります。
言葉をしゃべるために、口や舌が動かしにくくなる【構音障害】や、声が出にくかったり普段とは違う声色になってしまう【音声障害】、言葉そのものがよく分からなくなってしまう【失語症】などがあります。
言葉のリハビリテーションとは
構音障害、音声障害、失語症などが原因の場合は、リハビリテーションの対象になり、口の運動や発声の指導、絵カードを用いた学習、「はい・いいえ」で答えられるような回答訓練などを行います。
入院当初は失語症がある患者さんが、伝えたい言葉がうまく言えず、ジェスチャーでコミュニケーションを取っていた患者さんが、言葉のリハビリテーションを重ねたことで、退院時には会話ができるだけでなく、冗談まで言えるほど回復されたこともあります。
当院では、入院中の患者さんに向けたリハビリテーションだけではなく、併設するデイケアでのリハビリテーションや外来リハビリ、訪問リハビリなどでも「言葉のリハビリテーション」を行っています。
「話す」ことがうまくできなくなってしまっても、言葉のリハビリテーションで「友達と話すこと」や「歌を歌うこと」など、言葉を使った「やってみたいこと」や「改善したいこと」をサポートしています。
うまく話せないときは、かかりつけ病院にご相談を
「病気が原因で、話すことができなくなってしまった」などの悩みをお持ちの方は、かかりつけ病院の言語聴覚士にご相談ください。「かかりつけ医」をお持ちでない方や、当院での受診を希望される場合は、一度お電話でお問い合わせください。
言語聴覚士