誤嚥とむせの違いについて
普段食事をしているときに一度ぐらいは「むせる」「咳き込む」といった経験があると思います。また、そのような状態を「誤嚥(ごえん)」ということも浸透していますが、今回は「誤嚥」について簡単にご紹介できればと思います。
食事中にむせたら誤嚥?!
誤嚥とは本来は食道に入るべき食べ物や飲み物が、誤って気管に入ってしまう状態を指します。誤嚥が起こると、肺に異物が入り、炎症を引き起こすことがあります。
ですが、一度むせたからといって、すぐに誤嚥や誤嚥性肺炎になるわけではありません。むせている時点では、食べ物が気管の入り口付近(喉頭)に触れているだけで、気管の奥まで入っていない状態です。そのため、咳ばらい(咳こみ)によって食べ物を外に出せている場合が多くあります。
一方で、食事のたびに誤って食べ物や飲み物が気管に入る状態が続くようであれば「誤嚥性肺炎」を発症している可能性が高くなります。発熱や全身にさまざまな不調が出てしまうため、入院が必要になるケースが出てきますので注意が必要です。
誤嚥を防ぐためには?
食事中にむせたときは、弱く咳をするのではなく、しっかりと強い咳払いを出すことで、誤嚥のリスクを下げることができます。強い咳によって、気管の入り口付近に入った食べ物を外へ排出しやすくなります。
また、日頃から丁寧な歯磨きを心がけておくことも大切です。口腔内を清潔に保つことで細菌の増殖を抑え、万が一、誤嚥した場合でも、炎症や誤嚥性肺炎の発症リスクを低くすることにつながります。
将来の誤嚥性肺炎を防ぐためにも、強い咳ばらいができるように、日常的に運動をして肺活量や呼吸機能を高めて、しっかりと咳ができる体づくりを心がけましょう。
言語聴覚士