インフルエンザの検査について
今年もインフルエンザが流行する季節がやってきました。今回は、そのインフルエンザの検査についてのお話しです。
インフルエンザの検査とは?
インフルエンザの検査といえば、綿棒を鼻に入れたのち、結果の判定とその説明までに15分から30分ほど待つ、というイメージをお持ちの方が多いかもしれません。
そのため、「綿棒に付着したウイルスそのものを調べている」と思われがちですが、実際にはインフルエンザウイルスが持つ特有のたんぱく質(抗原)が存在するかどうかを調べています。
また、インフルエンザウイルスと戦うために身体が作るたんぱく質(抗体)を検査する「抗体検査」もありますが、一般的にはあまり用いられません。ここでは、綿棒で行われる抗原検査についてご紹介します。
インフルエンザ検査はいつ受けるべき?
「インフルエンザかもしれない」と思って病院へ行った際に「今、検査をしても早すぎるかもしれません」と言われた経験がある方もいるかもしれません。
これは、インフルエンザ抗原検査はウイルス量がある程度増えないと反応が弱く、正確に検出できないためです。
検査の目安
インフルエンザ検査は、発熱などの症状が出てから12時間以降に行うのが良いとされています。そのため、症状が出た直後に受診すると「早すぎるかも…」と言われる可能性が高いのです。
ですが「遅ければ良い」というわけでもありません。
インフルエンザは、専用の治療薬(抗ウイルス薬)を早く服用することで症状や重症化を抑えやすく、症状が出始めてから48時間以内に薬を飲むことが大切とされています。つまり、症状が出てから12〜48時間の間に検査を受けるのがベストだと言われています。
当検査室でもインフルエンザ陽性の結果を検出することが増えています。流行の波はすでに来ています。
体調管理や手指衛生に気を付けて、インフルエンザに負けず、楽しい年末年始をお過ごしください。
検査部