CT検査とMRI検査は何が違う?
当院で行っているCT検査とMRI検査は、どちらもドーナツ状の装置の中に入って撮影する検査です。一見、同じように見える2つの検査ですが、どのような違いがあるのか解説します。
CT検査の特徴
CT検査は、レントゲン検査と同じようにX線を使用した検査です。
身体の外側をX線装置が回転しながら撮影することで、体内の断面の画像を得ることができます。空間分解能(画像の解像度)が高く、骨や肺の描出に優れています。検査時間はおよそ2~3分と、短時間で広範囲の撮影ができるという利点がある反面、X線を使用するため被ばくをしてしまうという特徴があります。
MRI検査の特徴
MRI検査は強力な磁場を使用した検査です。
人の体内に多く含まれる水素原子から発生する信号を、磁力と電波を用いて取得することで体内の画像を得ることができます。組織分解能(組織や病変を分離して描出する能力)が高く、炎症等の病変の描出に優れています。検査時間は20~30分と長く、検査中は装置内のコイルが振動して大きな音が発生するという特徴があります。また、装置からは常に強力な磁力が発生しているため、ペースメーカー等の磁力の影響を受けるものが体内に入っていると検査を受けることができません。
違いのまとめ
| CT | MRI |
|---|---|
| X線を使用する | 磁場と電波を使用する |
| 空間分解能が高い | 組織分解能が高い |
| 骨や肺の描出に優れる | 筋肉や靭帯等軟部組織の描出に優れる |
| 検査時間が短い | 検査時間が長い |
| 被ばくがある | 大きな音がするペースメーカー等が入っていると検査が受けられない |
CTとMRIはどちらも得意な分野、不得意があるため、症状に合わせて適切な方を選択、あるいは併用することでより診断に適した画像を得ることができます。検査に不安や相談がある場合は、お気軽に医師や医療スタッフにお尋ねください。
放射線部