小児リハビリテーション~発音のはなし~
当院では、成人の方だけでなくお子さんに対してもリハビリテーションを実施しています。
リハビリテーションを行う際には、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士だけでなく、発達専門の医師、小児科の看護師、臨床心理士など多職種で「小児リハビリチーム」として一緒に取り組んでいます。「リハビリ」と言っても、成長過程にあるお子さんには「治す」認識よりも身体やことば、心の発達を「育む」または「獲得する」ことを目標や目的としています。今回は「ことば」にあたる言語療法の「発音の練習」についてご紹介します。
発音の練習とは?
当院では、発音を習慣的に誤ってしまうお子さんへ向けた「発音の練習」を行っています。
例えば、「かに」を「たに」と発音したり、「さかな」を「たかな」と発音するなど「か行」や「さ行」などの特定の音がうまく言えないお子さんや全体的に音がはっきりと伝えられないお子さんに「発音の練習」を行っています。
どんな練習?
まずは、お子さんが継続できるように「遊び感覚」で練習できる工夫をしながら進めていきます。伝えられない音を聞き分ける練習や音をつくるために必要な吐く息のコントロールや舌の運動など、お子さんの成長や発達度合いによって内容はさまざまです。小児リハビリを行う時間以外でもご家庭で簡単にできる方法をお伝えし「発音の練習」を繰り返し行っていただきます。
遊び感覚で継続を!
ご家庭での練習で大切なことは、「遊び感覚」と「継続」です。例えば、食事やおやつの時間にお子さんの唇にクリームをつけて、お子さんが舌を使って唇をなめるだけでも舌を使う練習につながります。また、シャボン玉を作ったり、巻き笛(吹き戻し)で遊ぶ、ペットボトルの中にストローを入れて、ボトルの中の液体(水など)を吹く遊びも「発音の練習」につながります。ほかにも、口腔全体の発達を促進するために、スティック野菜やするめなど固さのある食べものをよく噛むこともお勧めしています。
お子さんの発音で気になる方がいらっしゃいましたら、当院に一度ご相談を!
リハビリテーション部
小児リハビリチーム