受診のタイミングはいつ?!股関節の痛み
手や足に痛みを感じるときと股関節が痛いときでは、病院に行こう!と思うタイミングに違いがあるように感じます。
- 病院に行くのは‥敷居が高い
- 待ち時間が長いから‥また今度にしよう
- 別の病気が見つかったら…やだな〜
などなど、股関節に対する扱いは、指や目などのパーツとは少し違っているように感じます。ですが、早期発見・ケガ予防&病気予防はとっても大事です。
遠慮せずに整形外科へ
たいしたことはない!と思っていても、ときどき股関節が痛むという方や、下記に該当する場合は、早めの受診がおすすめです。
- 小さいころ、足にオムツのようなサポーターつけていたことがある
- 赤ちゃんのころ、股関節の手術経験がある(先天性股関節脱臼と言われていた)
- お母さんが股関節の手術を受けている
上記に該当する場合は、発育性股関節形成不全による変形性股関節症の可能性があります。
実は股関節痛が原因かも?!
日常生活のなかで下記に下記に該当する場合も早めの受診がおすすめです。
- 床の物が拾いにくくなってきた
- あぐらなど足を組む動作がつらい、違和感がある (可動域制限)
- 周囲から「歩き方がおかしい」「肩やお尻が下がっている」と指摘された (跛行)
- パンツを新調したときに左右で足の長さが違っている (脚長差)
上記に該当する場合は、変形性股関節症が既に少し進行している可能性があります。気になった時点で病院に行くことも大切です。
まさか?!という誤解があることも
腰やお尻あたりに違和感があるとき、坐骨神経痛や腰痛だと思い込んでいたものが、実は股関節痛だったというケースもあります。
ほかにも、膝が痛いから ヒアルロン酸の注射や湿布などをしているのに、膝の痛みがおさまらないというケース。これも実は膝ではなく股関節が原因になっている場合もあります。
これは「Referred pain(リファードペイン)症候群」という股関節痛の自覚症状がなく、膝や腰など別の部位ばかり痛むというケースです。
「とりあえず」外来受診してみませんか?
以前に膠原病や喘息・目や耳の病気などで「ステロイド」という薬を使用した治療歴がある方で、「最近股関節がちょっと痛いかも…」という場合は、もしかしたら大腿骨頭壊死が発症している可能性も考えられます。また、今はお酒を控えていても、若い頃は大量にお酒を飲んでいたような方が「最近股関節がちょっと痛いかも…」という場合も同様の可能性が考えられます。
「いつのまにか骨折」や「スポーツ中に股関節に激痛」という場合も
「いつのまにか骨折」 は腰の圧迫骨折以外にも、股関節周囲の骨盤にも起こる可能性があります。
尻もちをついただけでも、徐々に股関節や鼠径部の痛みで歩けなくなる方もいます。また、スポーツ中にダッシュしようとしたら股関節の前や後ろに激痛を感じる場合などは、上前腸骨棘・下前腸骨棘・坐骨結節の剥離骨折の可能性が考えられます。
「こんなことで」とご自身の体調を軽んじることなく、早期発見・ケガ予防&病気予防として病院の受診をご検討ください。
院長 福西