仕事中もできる! オフィスで股関節痛を予防しよう!
長時間の座位姿勢にご用心
パソコンなどIT機器を使った業務が円滑かつ簡単に行えるようになりました。一方で、長時間の座位姿勢(座った状態)が続き、股関節痛を引き起こすリスクが高まっています。今回は、オフィスで股関節痛が引き起こされる原因とその予防法について解説します。
股関節痛の原因とは・・・?
長時間の座位姿勢(座った状態)が続くと、股関節周囲の筋肉が緊張状態を維持し、血流が悪化して痛みを引き起こすとされています。また、坐骨神経が圧迫されることにより、太ももやふくらはぎに痺れが生じる可能性もあります。長時間のオフィスワークでは、猫背や仙骨座りなどの不良姿勢に陥りやすく、腰や股関節の付け根に体重負荷が集中しやすいといった問題も生じます。
股関節痛を予防しよう!
適切な座位姿勢の基本は4つ
- 坐骨を座面に当てて背筋を伸ばす
- 肘、膝関節の角度は90°になるようにする
- 地面に踵まで足裏をしっかりつける
- 頭は股関節の直上で少し顎を引き目線は水平よりもやや下方にする
股関節前面筋のストレッチ(1セット40秒×2~3回)
椅子に横向きに座ります。座るときのポイントは、お尻の半分だけ椅子に座り、外側の足を後ろに引いてつま先立ちをします。膝を後ろに引くようにして股関節の前側の筋肉を伸ばします。
股関節内側・後面筋のストレッチ(1セット40秒×2~3回)
片足を反対側の膝に乗せて、膝はできるだけ外側に押し下げます。そして骨盤を前傾させるように前に倒し、内側とお尻の筋肉を伸ばします。
デスクワークの環境にも工夫を
座り仕事が多い場合、椅子やテーブルの高さなどを見直してみることも方法のひとつです。目安として以下の項目を参考にしてみてください。
- 机の高さは肘が90°程度になっている(地面から60~72cm)
- 座面の高さ(cm)は身長×1/4もしくは36~45cm
- 背もたれが脊柱(S字状)に沿って、腰が密着している
- 座面の硬さはお尻と太ももが適度に沈みこんでいる
股関節痛が軽減しないときは医療機関へ
ストレッチをしても机や椅子の高さを見直しても痛みが改善されない(軽減できない)、痛みが続く場合などは、変形性股関節症をはじめとする整形疾患の可能性があるため、かかりつけの医療機関で相談することが重要です。当院など整形外科の医療機関でもご相談を受け付けておりますので、お困り・お悩みの場合は遠慮なくご相談ください。
リハビリテーション部