お家でチェック① 「柔軟性」
今年度は「お家でチェックできる内容」を毎月のコラムでご紹介していきます。第1回は「柔軟性」についてです。
「柔軟性」とは
体力の一要素であり、筋肉と腱が伸びる能力のことを指します。
動きのしなやかさだけでなく、傷害の予防などにも関係します。柔軟性は筋肉と腱が伸びる能力のことで、筋力・瞬発力・持久力・調整力とともに基本的な運動能力のひとつとされています。静的柔軟性と動的柔軟性という2つの面から捉えることができ、前者は「関節可動域」すなわち身体の柔らかさというところを表し、後者は「関節可動域における動きやすさ」すなわち運動のしなやかさを表します。ケガの予防や疲労回復には静的柔軟性を高めること、競技能力には動的柔軟性を高めることが大切になります。(※1)
柔軟性の評価
柔軟性の指標には、さまざまなものがありますが、今回は下肢の柔軟性を評価する方法をご紹介します。
しゃがみ込みとオスグット病は関連すると報告され(※2)、立位体前屈などでのハムストリングスの柔軟性の低さは腰痛を引き起こす可能性が高いと報告されています。(※3)
1、しゃがみ込み
- 両足をそろえて立ち、踵を浮かさないようにゆっくりとしゃがみ込みます。
- 最後までしっかりとしゃがみ込むことができれば、足首や膝の柔軟性は高いと判断されます。
2、立位体前屈
- 両足をそろえて立ち、膝を曲げないように体を前に倒していきます。
- 手のひらや指が床につけば背中やハムストリングス(大腿の後ろ側にある筋肉)の柔軟性は高いと判断されます。
柔軟性を確認しながらストレッチ
今回ご紹介した柔軟性の評価方法は、柔軟性の確認だけではなく、そのままストレッチとしても利用できます。ぜひ一度お試しください。
参考URL・文献
- 1.厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト
- 2.高橋敏明,他.中学2年生におけるしゃがみ込み動作とオスグッドシュラッター病との関係(日本整形外科スポーツ医学会雑誌.2016)
- 3.氷見量,他.新鮮腰椎分離症患者に対する早期リハビリテーションの検討-筋柔軟性と骨癒合の評価(日本臨床スポーツ医学会誌.2022)