睡眠と運動パフォーマンスの関係
今回は「睡眠と運動パフォーマンス」についてです。
良い運動や良い運動パフォーマンスを行うためには、「良質な睡眠」や「規則的な睡眠習慣」が必要だと言われています。ですが、実際には、体質や性別・年齢などさまざまな要因に影響されるため、睡眠基準がはっきりとしにくいものです。今回は、ひとつの目安として「睡眠と運動」についてご紹介していきます。
睡眠不足は運動パフォーマンスに影響する?
一方で睡眠不足の状態で運動をしたときの心身状態は、気分が悪くなりコンディションが悪化すると言われています。また、睡眠不足は持久運動能力や認知判断能力を低下させる(※1)との報告もあり、無自覚な運動パフォーマンスの低下につながるとされています。
良質な睡眠は何時間?
よく耳にする「良質な睡眠」という意味は「睡眠時間」と「睡眠の質(Sleep quality)」の両方が揃っている状態をいいます。
1日に7~8時間の睡眠時間をとっている場合に有酸素運動能力が高く心身状態も良いといわれています。(※2)
よりよい運動パフォーマスのためには最低でも7~8時間は睡眠時間を確保するようにすると良いでしょう。加えて、競技前日の睡眠時間をやや多めにとっている場合、さらに良い運動パフォーマンスを発揮できる傾向があるとも言われています。(※3)
ベストを尽くすためには「前日の睡眠」
良い運動や良い運動パフォーマンスのためには良質な睡眠を確保することが大切です。
睡眠状態が悪いと疲労が回復しにくいだけでなく、日中の活動にも悪影響を及ぼします。
十分な睡眠は、日中の眠気や倦怠感を減らし、活力と心身の能力を増加させる効果があります。
この機会に、ご自身の睡眠習慣や睡眠の質について振り返ってみてはいかがでしょうか。
- Thun E.et al.sleep circadian rhythms,and athletic performance.sleeep med Rev;1-9
- 稲井玲子.スポーツ選手の体力・運動能力と睡眠時間の関係 体力科學 47 (6), 919-, 1998-12-01
- 吉田,大須, 岡村 小西 高橋.睡眠のスポーツ競技に与える影響 日本体育学会大会号 第54回 2003-P338