寒いと血圧はあがる?
日々、寒さを感じるようになり、冬が近づいてきています。訪問リハビリで、利用者さんのご自宅に伺った際に、よく聞かれることがあります。
「急に寒くなってきて…血圧がいつもより高いのよー!」「寒いと血圧があがるの?」といった声です。今回は気温と血圧の関係についてご紹介します。
冬場の血圧管理が大事な理由
季節によって血圧は変化しやすい傾向があります。季節によって血圧が変動することを「季節変動」と言います。この血圧の季節変動が起こりやすい季節が冬です。また、日本人の心筋梗塞や脳梗塞などに代表される心血管系の死亡率は、夏よりも冬が多く、1.5倍~2倍程度冬場に起きやすいと言われています。そのため、冬場の血圧管理は特に重要です。
血圧の目標、どうすれば?
高血圧治療ガイドライン2019では、下記の表のように定められています。血圧が高いと脳卒中や心臓病のリスクが高くなることが分かっているため、「135/85mmHg未満」を目標にしましょう。一般に家庭で測定する場合は、病院よりも値が低めになります。そのため基準値も少し低く設定されています。
病院で計測したときの高血圧基準 | 家庭で計測したときの高血圧基準 |
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(収縮期血圧)140mmHg以上 (拡張期血圧)90mmHg以上 |
(収縮期血圧)135mmHg以上 (拡張期血圧)85mmHg以上 |
冬場の高血圧対策、どうすれば?
冬の高血圧を防ぐには、急激な血圧変化をさせないことが大切です。
例えば、室内から外に出かける際には、上着や服装で暖かくなる工夫をしましょう。また、冬場に多い「お風呂と脱衣所の温度差」も一気に血圧が変動する原因です。可能であれば、脱衣所の温度を上げるようにしましょう。
ちょっとした工夫で対策しよう
冬場は寒さで血管が収縮します。愛煙家の方は、タバコを吸うことでさらに血管を収縮させてしまいます。できる限り禁煙をおすすめします。
気温差で血圧は常に変動していること、冬場は特に血圧の変動が大きいことを少し意識していただければと思います。みなさまどうぞご自愛ください。
訪問リハビリテーション