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アスリハ通信

適正体重について

今回は安全にスポーツを始めるための「適正体重」についてです。健康診断の結果や周囲からの指摘を受けて、運動を始めようと考える方が増える季節です。ですが、運動を始める前に、ご自身が行おうと思っている運動に適した体重があります。「適正体重」とその負荷をご紹介します。

スポーツ活動に適している体重を知ろう

体重増加による身体への影響

成長過程による体重増加や計画的に筋肉量を増やしている場合を除き、体重の増加傾向・増加しすぎていることは注意が必要です。特に、体脂肪が過剰に蓄積された「肥満」の状態は、生活習慣病の発生リスクを高めるうえに、「ロコモティブシンドローム」につながっていく可能性があります。

適正体重の計算について

正確な体脂肪計測には特殊な器機が必要ですが、体重と身長の関係から算出できる「BMI」で、適正体重を計算できます。日本肥満学会ではBMI25以上を肥満、35以上を高度肥満、WHO(世界保健機構)では30以上を肥満、25以上30未満を過体重と定義しています。(1)
これらの報告から、BMI25以下となる体重が適正体重になります。ただし、BMI18.5以下は低体重となり、健康を害する可能性もあり、痩せすぎにも注意が必要です。
BMI_01

体重増加は関節への負担も倍増

肥満からの脱却を目指して運動を始める場合、ご自身の筋力に見合った運動の設定が必要です。例えば、歩くだけでも股関節には体重の3~4.5倍の負荷がかかると言われ、体重70kgの方が歩くだけでも股関節に210~315kgの負担がかかっています。ランニングやジャンプ動作を含む運動では、さらに強い負荷がかかることが予想されます。

関節への負荷が少ない運動も

久しぶりの運動を始める方のなかで、BMIが25以上、適正体重以上の場合は、関節への負荷が少ないエアロバイク(自転車)や水中ウォーキングなどから始めてはいかがでしょうか。また、運動を始めたことで関節に痛みや違和感、不調を感じた場合はお近くの整形外科にご相談ください。お困りの際は、当院の整形外科でも受診や適切な筋力トレーニング、運動指導を行うこともできますのでご利用ください。

参考先:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト