顔がピクピク、ズキッと刺すような痛みがあるときは
顔のどちらか半分だけがピクピクと痙攣したり、ズキッと瞬間的に刺すような痛みを感じる病気があります。
顔の皮膚と、口の中の粘膜、歯と歯茎の感覚をつかさどる「三叉神経」が原因となっており、痛みが激しくなると食事ができない、激痛で歯磨きができないなど日常生活に支障をきたします。顔面神経痛と呼ばれることもありますが、正式には「三叉神経痛」という病気です。また、顔がピクピクと動く症状のみであれば「顔面痙攣」という病気の可能性があります。
顔面神経と三叉神経の違い
顔の筋肉は、脳からの指令により伝わります。このときに、脳と顔の筋肉をつないでいるのが「顔面神経」です。顔を触った感覚(顔が痛いたい・温冷など)も、脳からの指令により伝わりますが、顔の皮膚と脳をつないでいるのは「三叉神経」です。
顔の筋肉=顔面痙攣、顔の皮膚=三叉神経痛となります。似ているようですが、異常を起こしている神経が違っています。
こんな症状があれば三叉神経痛かも?!
- 洗顔すると顔が痛い
- 歯を磨くと歯に激痛が走る
- お化粧をすると顔が痛い
- ヒゲをそると顔が痛い
- 顔の一部を触ると痛みが走る
なぜ起こる?痛みの原因
顔面神経と三叉神経は、どちらも血管が当たって強く圧迫されることで痛みを認識し、顔にピンポイントで強い痛みを感じたり、顔が痙攣するようになります。
ほかには、脳腫瘍がある場合は腫瘍が圧迫されて起こる可能性や血管が当たっていなくても周囲の神経との癒着などで神経の走行がゆがめられていることが原因となっている場合もあります。
診断と治療
まずは症状(感じている痛みの程度・部位など)から診断します。
MRI検査を行うことで、三叉神経に接触している血管や脳腫瘍がないかを調べることができます。
治療を行う場合は、「薬による治療」「神経ブロック注射」「ガンマナイフ」「手術」の4つの方法があります。三叉神経痛の痛みは、人間が感じる痛みのなかでも最も痛いと言われています。「ひょっとしたら…」と心当たりがあるときには、一度、お近くの病院で受診ください。
当院の脳神経外科でも診察・MRI検査ができますのでお気軽にご相談ください。