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股関節の痛みについて

どうなってるの?股関節の仕組み

股関節とは、両脚のつけ根にあり、骨盤と大腿骨だいたいこつを連結している関節です。お椀の形をした「寛骨臼かんこつきゅう」と球体の形をした「骨頭こっとう」からなり、連結している部分が球体(球関節)のようになっているため、前後・左右さまざまな方向に動かすことができる自由度の高い関節です。また、動きを保ちながら体重を支えている関節として日本人の生活動作に多い「正座」や「しゃがむ姿勢」など複雑な動きが行えます。
股関節は、骨頭と寛骨臼の表面は軟骨なんこつと呼ばれる弾力のある組織で覆われており、衝撃を吸収したり、関節が動く時の摩擦を減らしたりすることで滑らかな動きができるようになります。
この軟骨が何らかの障害によってすり減ってくると、股関節に痛みを感じるようになったり、関節を動かす範囲が徐々に狭くなって日常生活動作に制限が出るようになります。

「股関節が痛い」原因はなに?

段差があると足の付け根に痛みを感じたり、歩いたあとにお尻や足の付け根が痛くなったり、股関節の痛みでお悩みの方のなかには、さまざまな原因が考えられます。股関節周辺の痛みには「坐骨神経痛」や「腰椎椎間板ヘルニア」「鼠径ヘルニア」など股関節以外に原因がある可能性も考えられます。まずは痛みが出始めたときに、病院で診察もしくは検査を受けることが大切です。いくつか股関節の疾患をご説明します。

変形性股関節症

股関節に痛みを感じる方や股関節が硬くなってしまい関節の動きが制限される方のなかで最も多い疾患が「変形性股関節症」です。
例えば、寛骨臼形成不全かんこつきゅうけいせいふぜんと言う、生まれつき股関節の受け皿となる「骨盤の形が浅い」状態の方が、年齢を重ねたことで股関節に負担がかかり、股関節が少しずつ変形し軟骨がすり減っていきます。このような状態になると、痛みを感じるようになります。ですが、すべての方が高齢になると変形性股関節症になるとは限りません。

大腿骨頭壊死症

大腿骨頭壊死症だいたいこっとうえししょう」とは何らかの原因によって大腿骨頭の一部の血流が悪くなり、大腿骨頭が壊死する病気です。一度壊死した骨は元に戻らず、壊死した骨が骨折したり骨頭が潰れたりしていくことで、股関節が痛くなり、歩行が困難になる場合があります。
大腿骨頭壊死症の原因は、明確に解明されいませんがいくつかの危険因子として「アルコールの多飲歴」や「大量のステロイド使用歴」などがリスクを高めると言われていますが、突然発症する場合もあります。放置すると骨頭が潰れてしまい、著しい変形とともに非常に痛みを感じるようになります。

関節リウマチ

関節リウマチは、免疫の異常が関係する病気(自己免疫疾患)です。免疫の異常により、全身のあらゆる関節のなかにある滑膜かつまくに炎症が起こり、「腫れ」や「こわばり」などを発症します。腫れ上がった滑膜は、軟骨部分や靭帯じんたいを破壊し、進行すれば骨をも破壊して関節の機能を損なうようになります。また、関節リウマチは放っておくと、やがて関節が変形してしまいます。

臼蓋・大腿骨衝突症候群(FAI症候群)

ここ数年で新しくわかってきた病態で、以前は「変形性股関節症の一部」と考えられていました。股関節を深く曲げたりひねるような動作を繰り返すことで、大腿骨と臼蓋きゅうがいがぶつかり、軟骨に痛みが出始めます。初期の段階では、車の乗り降りやしゃがむ動作をすると鋭い痛みを感じますが、普段の歩行では痛みを感じることはありません。

股関節の動きに欠かせない「中臀筋」

「足の付け根が痛い」と感じたときは、股関節周囲のストレッチが効果的です。「股関節が硬い」ことが股関節の痛みの原因になっている可能性があります。また、股関節周辺の筋肉を柔らかくすることで股関節の柔軟性を取り戻すことができます。関節にかかる負担を軽減するためには、適度な体重維持も必要となります。股関節が硬いと感じている方は、中臀筋やその周囲の筋肉を柔らかくするストレッチやマッサージなどに取り組みましょう。

筋力が低下しない程度に適度な運動を

股関節が痛い原因が「変形性股関節症の初期段階」だった場合は、副作用に考慮しながら消炎鎮痛剤を使用した痛みの緩和と運動療法を行います。股関節まわりを柔らかくしようと過度な運動に取り組むと、かえって関節への負担が大きくなる可能性もあるため適度な運動で抑えるようにしましょう。
ただし、変形性股関節症と診断されたことで、必要以上に安静を心がけてしまい筋力が低下して関節が拘縮しまうという悪循環に陥ることがないように、医師や理学療法士指導のもとで適度な運動を行うようにしましょう。

当院で実施している股関節手術治療について

当院では、変形股関節症の手術治療を行っており、治療法は大きく分けてふたつあります。ひとつは、変形性股関節症が進行する前に予防と痛みの緩和を目的とした「骨盤骨切り手術」です。もうひとつは、変形性股関節症が進行してしまい軟骨の消失や、骨盤や大腿骨頭の変形が生じてしまっている場合に行う「人工股関節置換術」です。詳細は股関節手術治療のページをご確認ください。

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