股関節痛に負担がかかる動作とは?!
安静にしすぎはNG?運動しすぎもNG?!
30代後半から、特に女性を中心に「股関節が痛いかも?」と感じる人が増えてきています。
痛みへの対処法のひとつに「安静」がありますが、股関節痛の場合は注意が必要です。安静にしすぎると、股関節周辺の筋力が低下したり可動域(動かせる範囲)が狭くなったりすることで、かえって股関節に大きな負担がかかる恐れがあります。
ほかにも、運動習慣は健康維持に重要ですが、股関節痛があるときに陥りやすい問題として「運動しすぎて症状が悪化する」ケースがあります。
例えば、「積極的な階段昇降」や「長時間のウォーキング」などは股関節への衝撃を強め、痛みを増悪させる可能性があります。
今回は、そんな股関節痛を感じている人に向けた、日常生活での動作に関するアドバイスをご紹介します。
運動習慣の目安とは?
「ウォーキングを始めてみようかな」という場合には、下記の方法を目安としておすすめしています。
- ゆっくりと正しい姿勢を意識して15分ほどウォーキングする
- その後、一度休憩を挟む
- ペースを上げることなく、ゆっくりとスタート地点に戻る
過度な負担を避けて適度に運動を
ウォーキングのスピードは、「誰かと会話ができる程度」「息があがることなく続くスピード」です。股関節痛があるときは、しんどい・つらいと思わずにできる範囲から運動を始めることが大切です。
荷物の運搬にも「ひと工夫」
「荷物を持ち上げる・運ぶ動作」も、股関節に意外と大きな負担をかけます。特に無理な姿勢で荷物を持ち上げると、関節に過度の圧力がかかり、痛みが増す原因となります。
また、重いバッグや買い物した荷物を長時間同じ姿勢で片側の肩に乗せて持ち運ぶ人は要注意です。できるだけ重いものは分散して持ち運び、片側だけで持ち続けることは避けるようにしましょう。
股関節が痛いときは、重い荷物を持つことを控えるという選択肢も忘れずに。適切な荷物の持ち方や運び方を心がけることで、股関節への負担を軽減できます。
寒くて動きたくない、、そんなときの運動は?
座ったまま、家でテレビを見ながらできる運動に「ジグリング」があります。これは一般的に「びんぼうゆすり」と呼ばれる動作です。
おすすめジグリング
椅子に座った状態で足裏を床につけたまま、小刻みにかかとを動かす(揺らす)動作です。
この動作は、股関節痛があっても身体への負担が少なく、時間も場所も選ばずにできるのでおすすめです。足の力を抜いて小刻みに揺らせるようにしましょう。
「びんぼうゆすり」を力強くしている人を見かけますが、そうではなく「足の力を抜いて小刻みに揺らす」動作を心がけましょう。
ジグリングは周囲の環境にご注意を
「びんぼうゆすり」は負担が少なく効果的!とはいえ、周囲の環境や状況においては、あまり褒められる行為ではありません。
ご自宅で長時間座っている状況や、TVを見ながらゲームをしながら…など「ながら」時間で実践してみましょう。