持ち込み禁止に注意! MRI検査の注意点
MRI検査とは、強力な磁場を発生させる装置で、身体のあらゆる断面の画像を撮影する検査です。今回は、この「磁場」についての解説と注意点・持ち込み禁止についてご説明します。
強力な磁場と電場が発生しているMRI室内
MRI検査を行う室内では、強力な磁場と電場が発生しています。そのため、身体の状態や過去の手術歴などによっては、検査が難しい場合があります。以下の項目に該当する場合は、必ず診察時に医師や看護師にお知らせください。
ただし、チタンなどの材質によっては検査が可能な場合もあります。検査前に、必ず主治医にご確認ください。
- 心臓ペースメーカー/埋め込み型除細動器・心電図
- 脳動脈クリップ
- 神経刺激装置
- 人工内耳・人工中耳
- 人工関節
- 血管ステント
- 金糸によるリフトアップ手術
- MRI不可の歯科矯正器具
- 妊娠中・妊娠の可能性がある場合
- 閉所恐怖症
意外に見落とされやすい注意点も…
MRI室内には「強力な磁場と電場」が発生しているため、金属類・機械類の持ち込みが一切禁止されています。
例えば、スマートフォンやカード類、腕時計、万歩計などを持ち込むと、すべて故障する恐れがあります。また、アクセサリーやヘアピンなどの装飾品も必ず外してから検査を受ける必要があります。
さらに、「メイク」「ネイル」「カラーコンタクトレンズ」「整髪料」「入れ歯」や「マグネットタイプのインプラント」などにも注意が必要です。特に、手指のネイルは落としていても、足のネイルを落とし忘れている場合や、アイメイク(特にアイシャドウ)をつけたままの場合や、入れ歯を外し忘れているケースがよく見受けられます。
こんな服装も要注意!
ほかにも、MRI検査を受ける際には、服装にも注意が必要です。
チャックやボタン、ホックなどがついている服や下着を着用したままでは、MRI検査を受けることができません。当院で検査を受ける際は、検査着(上下)に着替えていただきます。
さらに、見落とされがちなのが、発熱性の素材で作られたインナーです。一般的には、レーヨンやポリエステル、アクリルなどの化学繊維を掛け合わせた吸湿発熱素材、いわゆる「あったかインナー」と呼ばれるものがあります。これらにはセラミックス(金属酸化物の一種)が練り込まれている可能性が高いため、安全のため、MRI検査を受ける際は着替えていただいています。
安全・安心のために
MRI検査には注意事項が多いですが、患者さんにとっては、とても大切な検査のひとつです。安心・安全のため、検査前には必ず上記の注意事項を確認していただき、スムーズに検査当日を迎えていただければと思います。
当院で検査を受ける方は、診察時など検査前に、遠慮なく医師やスタッフにご確認ください。
放射線部