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アスリハ通信

お家でチェック10:水分補給

今年度は「お家でチェックできる内容」を毎月のコラムで紹介していきます。第10回は「水分補給」についてです。

年齢によって異なる水分量

人間の身体の半分以上は水分で構成されています。年齢によって水分量の割合は異なり、新生児で約80%、小児で約70%、成人で約60%、高齢者になると約50%と言われています。この水分の中には、「水+電解質(ミネラルなど)」が含まれています。

スポーツ中に脱水状態になると…

水分補給とパフォーマンスの関係一般的に脱水症状は、体重の2%以上水分が失われた状態をいいます。体重の2%以上水分が失われた脱水状態になると、持久性のパフォーマンスの低下し、体重の3%以上水分が失われると、スプリントパーフォーマンスが低下すると言われています。そのため、運動前後の体重を把握しておくことで、スポーツ中の水分摂取量が適切かどうかを判断できます。
脱水による尿の色変化

脱水症状の兆候をチェック!

  • 手の爪を押して白色から赤色に戻るまで3秒以上かかる
  • 汗をかく量が減少・脇が乾いている
  • 尿の色が濃くなっている
  • 瞼の裏側が白くなっている
  • 把握している体重よりも減っている

良いパフォーマンスは水分補給から

失われた電解質を補給するためには、スポーツドリンクが有効です。摂取する糖質は3〜8%(3〜8g/100ml)、電解質(ナトリウム)は40〜80mg/ml程度(0.1〜0.2%の食塩水)がそれぞれ適切な濃度です。
500mlの糖質飲料を一気に飲んだ場合、15分後には200〜250ml程度の飲料が吸収されずに胃のなかに残っていると言われています。吸収には個人差がありますが、可能な限り少量をこまめに飲んで水分補給を心がけましょう。

  • 運動前や試合前に余分な体水分の損失や高体温を避けるために水分補給をしましょう
  • 運動・試合中の水分補給は、失われた水分・電解質を素早く補給し適度な体温上昇を防ぎ、運動・試合中のパフォーマンスを維持できます。
  • 水分補給の目安は、運動終了後1時間以内に、体重減少分と同量または減少分に2割程度プラスした量を補給することが推奨されています。こまめに水分補給をしましょう。

参考文献

  • 1)病態生理学第2版
  • 2)日本体育協会:スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック