整形外科 Orthopaedics

リバース型人工関節置換術

リバース型人工関節置換術は、上腕骨にプラスチックの受け皿(ライナー)とステムを挿入し、肩甲骨の関節窩に金属のボール(グレノスフェア)とベースプレートを設置します。ベースプレートは金属のスクリューで固定します。

リバース型人工関節置換術では、丸いヘッドにあたるグレノスフェアが関節窩に挿入し、上腕骨側にグレノスフェアの受け皿がついています。従来の全人工関節置換術とは、このヘッドと受け皿が反対の構造になっていることからリバース型(反転型)と呼ばれています。

メリット

  • 腱板が修復困難で機能改善が望めない場合でも人工関節置換術が行える
  • 新しい膝に慣れると痛みが気にならない

デメリット

  • 原則65歳以上の方が対象となる
  • レントゲン上、関節に変形が認められる状態であること
  • 海外での合併症の報告が多数ある

※日本は諸外国に比べてリバース型人工肩関節の導入を遅らせ、各国の合併症を吟味し「肩関節の手術を100例以上/人工骨頭置換術や人工関節置換術を10例以上/リバース型人工肩関節の講義を受けた者」に限り手術が許可されています。そのため、諸外国に比べ極端に合併症は少なく、術後成績を考えても有意義な手術となっており、当院でもその資格を持つ肩関節専門外科医が在籍し対応しております。

人工関節の各部名称
人工関節が上腕骨と肩甲骨に入った状態

人工関節置換術後

患者さんの肩の状態にもよりますが、術後2〜3週間ほど装具をつけて固定をした状態になります。その後、少しずつリハビリを開始し、経過がよければ3ヵ月程度で腕が頭の高さまで挙がるようになります。

術後のスポーツ活動

これまで人工関節置換術後には人工関節をできるだけ長持ちさせるために、手術後は長時間の歩行やスポーツや重労働は禁止することが主流となっていました。しかし近年では、人工関節の耐久性や手術手技が進歩しています。ゴルフ・テニス・卓球・自転車・スキーなど接触がない・防具などを装備しないスポーツなどを行える場合もあります。術後のスポーツについて不明点がありましたら、医師までお尋ねください。

手術後の生活や対策

手術に伴う炎症と疼痛が軽減してからリハビリを開始すると、炎症が治るまでの間に「筋力低下」や「拘縮」が進行してしまいます。そのため、手術直後から患者さんの疼痛を緩和し、早期のリハビリを行えるよう、当院では麻酔科医師の協力のもとマルチモダール鎮痛法(多用式鎮痛法)を実践しています。
これまでの術後の疼痛対応は、「痛みが強くなってから鎮痛処置を追加する」という考え方でしたが、マルチモダール鎮痛法は、さまざまな鎮痛薬や鎮痛方法を組み合わせ同時に使用することで「鎮痛方法の副作用を軽減」しながら疼痛の改善を図るという方法です。局所麻酔薬・末梢神経ブロック・オピオイド・消炎鎮痛剤・アセトアミノフェン点滴など、いろいろな鎮痛方法を組み合わせて行います。術後の手術局所への積極的な頻回のアイシング(氷で冷やす)も非常に効果があります。「疼痛」に関するご不明な点がありましたら、医師までお尋ねください。

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