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今月の一枚!「採血管、詳しく解説!」

今月の一枚は、健康診断や診察などで採血をするとき、血液を入れる「採血管」についてです。
長いもの、短いもの、赤いもの、青いもの…いろんな種類がありますが、たくさん種類がある理由使い分ける理由を写真と一緒にご紹介します。

そんなに?!と驚かれる採血管の種類

採血管の種類

「採血管」は検査する項目によって使用する採血管が異なり、当院でも20種類ほど準備しています。
「常に20種類取り揃えている」と聞くと驚かれることもありますが、採血管をこれだけ揃えるのは、採血管の「内容物」が異なるためです。
血液が入るまで「空っぽ」に見える採血管ですが、蓋の色によって、なかに入っている薬剤が異なるため、必要な検査に合わせて採血管を変えることで血液の状態を保っています。

検査項目に適した薬剤とは?

採血管

フッ化ナトリウムという薬剤が入った採血管の例をご紹介します。
このフッ化ナトリウムの役割は、血糖値(血液中のブドウ糖の値)の測定です。
血液をそのまま放っておくと、血液に含まれる血球細胞たちがエネルギーを必要として血液中のブドウ糖を使ってしまいます。そのため、本当に血糖値が低くなってしまったのか、それとも血球細胞たちがブドウ糖を使ってしまったのかの見分けがつきにくくなってしまいます。
これでは病気の具合がはっきりとわかりません。これを防ぐのが、フッ化ナトリウムという訳です。ただし、このフッ化ナトリウムが万能だという訳ではありません。
フッ化ナトリウムに含まれるナトリウムを血液に入ると、今度は血中ナトリウムの正しい値が分からなくなってしまいます。そのため、採血管を別に分ける必要があるという訳です。

採血中

針を刺されて痛い思いをする採血検査ですが、その裏側には「いろんな検査をすることで体の状態を多方面から詳しく調べよう」という工夫が隠れています。今度採血をすることがあれば、ぜひどんなものがあるか観察してみてはいかがでしょうか。


検査部

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